【34】ペースメーカーの進化
- Heart Kids JAPAN
- 3月27日
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1971年にはさらに複雑なレベルに到達しました。マサチューセッツの電気技師であるバルッチ・バーコウィッツが心室だけでなく心房にも作動するペースメーカーを開発しました。これは、つまり「2箇所で」心臓の活動をモニターするペースメーカーで、必要時には連続的に2つの部屋、心房・心室を刺激する仕組みです。その結果、心拍がより効率的になり、1回で拍出される血液量が増加します。
10年ちょっとの間で、ペースメーカーは心臓にとっての単純な「メトロノーム」からより洗練されたものに発展していきました。しかしながら、ペースメーカーにはまだ克服すべき課題が残っていました。その一つがバッテリーの寿命でした。ウィルソン・グレートバッチの最初の植え込み型ペースメーカーに対する5年というバッテリーの寿命の予想は楽観的すぎるものでした。その弱点は水銀電池でした。通常、水銀電池は18ヶ月以上もたずに寿命を迎えました。多くの患者は、症状が再発して初めてバッテリーの寿命の問題に気付きました。医師たちはバッテリーの寿命を予測する方法を持っていませんでした。

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