【36】ビクター・パーソネットと原子力ペースメーカー
- Heart Kids JAPAN
- 4月13日
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1968年、ビクター・パーソネットは、アメリカ原子力委員会の協力を得て、長持ちする電源の開発に取り組みました。アメリカ原子力委員会は、核技術を安全かつ一般市民にも応用可能な方法で提供したいと考えており、すでにプルトニウムを原料とする電源装置を灯台や宇宙探査ロケットに使用していました。科学者たちは、ペースメーカーに適用できる小さな原子力バッテリーのデザインを考案しました。
この装置は小型でシンプルな構造で、プルトニウム238の細いワイヤーがチタニウム合金のカプセルに収納されていました。プルトニウムの崩壊によってアルファ線が放出され、これがカプセルの壁に当たって熱を発生させ、それがサーモカップルと呼ばれる部品を介して電気に変換される仕組みです。この技術は後にボイジャー宇宙船にも使用されました。
1969年、原子力電源を使用したペースメーカーが犬に植え込まれました。これにより、原子力電源を使用したペースメーカーが生体内で安全に機能することが示されました。その後の手間のかかるテストと研究が行われ、1970年にフランスで最初の人間に原子力ペースメーカーが植え込まれました。その後もペースメーカーの技術は進化を続けました。

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