心臓移植の歴史 【27】ハーディの葛藤とその後の進展
- Yumiko Hosoda
- 2025年12月21日
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章27:ハーディの葛藤とその後の進展
ハーディはこの移植手術を行うまで、長い間悩み苦しみ、同僚たちからもアドバイスを仰いだ。アメリカ国内では、心臓移植に対する強い敵意が渦巻いており、外科医や一般市民の多くから非難の声が上がった。20年後に書かれた彼の回顧録には、「家族と死別したかのようだった」と記されており、友人たちでさえ彼のもとを訪れても肺移植や心臓移植の話題を避けるようになっていた。彼が“タブー”を破ったことは明白だった。ハーディは、社会の受け入れ態勢が整うまで、2人目の患者に同様の手術を行わないことを決意した。
その頃、スタンフォード大学では2000マイル離れた場所で、ノーマン・シャムウェイが同様の結論に達していた。彼もまた、心臓移植の進展は社会的受容と倫理的成熟が必要不可欠であると理解していた。



