心臓移植の歴史 【4】期待から失望へ

章4：期待から失望へ

しかし、こうした楽観的な意見はすぐに落胆に変わった。数十人の外科医たちが心臓移植を試みたが、患者が数週間生存できた例はごくわずかだった。1970年には、多くの外科医がこの手術を断念した。期待は高かったが、得られる成果は極めて少なかったからだ。その後数年間は、わずかな医師がこの分野に取り組み続けた。「新時代」は1980年代になってようやく本格的に始動した。知識の進展と新たに開発された優れた薬剤によって、心臓移植はようやく価値ある、信頼できる手術となった。

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